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回遊や渡りなど、生物の旅に関する論文&研究日誌
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K Rousseau, N L Belle, J Marchelidon, S Dufour
Journal of Neuroendocrinology 11 385-392 (1999)

Abstract
SRIHによるGHの負のコントロールは脊椎動物の進化を通して保存されている。対照的に、GHの正のコントロールは種や生理状態により様々である。我々は若齢期のヨーロッパウナギを用いてGHに対する直接的な作用を調べた。無血清で培養した下垂体細胞を実験に用いた。GHはRIA法により測定した。GHRH、GnRH、ニューロペプチドY(NPY)、Cholecytokinin(CCK)はGHの産生に影響を及ぼさなかったが、CRHは量依存的にGHの産生を促した。(1nmから影響があり、Maxは100nmであった。)以前の我々の研究にも一致して、PACAPもまたGHの産生を促したが、その効果はCRHには劣っていた。POMCから産生されるACTH、α-MSH、β-endorphinはどの濃度においてもGHの産生に影響を与えなかった。CRHのアンタゴニストであるα-ヘリカルCRHによりCRHの効果を阻害してみるとGHの産生が抑制された。このことはCRH特異レセプターは哺乳類タイプであることを示唆している。CRHの効果は24時間の培養後には落ちることから、脱感作が起きてると示された。一方対照的にSIRHに関しては脱感作は観察されなかった。SIRHは量依存的にCRHの作用を阻害した。SIRHは1nmで1000nmのCRHを無効にした。結論として、ウナギにおいて、CRHは下垂体細胞レベルで直接的にGHの産生を促すことが分かった。GHとコルチゾルの分泌は代謝やイオン交換のような生理機能の調節で相互作用しうる。本研究からCRHは初期の脊椎動物において変態や浸透圧調節、ストレスや絶食といった様々な減少に関わる内分泌学的軸を協調して働かせる重要な役割を担っていることが推察された。CRHによるGHの効果は一部進化を通して保存されておあり、それは人間においてストレスや絶食、うつなどの生理病理学的状態で見受けられる。
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