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回遊や渡りなど、生物の旅に関する論文&研究日誌
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M Sbaii, A Kacem, S Aroua, S Baloche, K Rousseau, E Lopez, F Meunier, S Dufour
General and Comparative Endocrinology 151 98-107 (2007)
PR
K Rousseau, N L Belle, J Marchelidon, S Dufour
Journal of Neuroendocrinology 11 385-392 (1999)

Abstract
SRIHによるGHの負のコントロールは脊椎動物の進化を通して保存されている。対照的に、GHの正のコントロールは種や生理状態により様々である。我々は若齢期のヨーロッパウナギを用いてGHに対する直接的な作用を調べた。無血清で培養した下垂体細胞を実験に用いた。GHはRIA法により測定した。GHRH、GnRH、ニューロペプチドY(NPY)、Cholecytokinin(CCK)はGHの産生に影響を及ぼさなかったが、CRHは量依存的にGHの産生を促した。(1nmから影響があり、Maxは100nmであった。)以前の我々の研究にも一致して、PACAPもまたGHの産生を促したが、その効果はCRHには劣っていた。POMCから産生されるACTH、α-MSH、β-endorphinはどの濃度においてもGHの産生に影響を与えなかった。CRHのアンタゴニストであるα-ヘリカルCRHによりCRHの効果を阻害してみるとGHの産生が抑制された。このことはCRH特異レセプターは哺乳類タイプであることを示唆している。CRHの効果は24時間の培養後には落ちることから、脱感作が起きてると示された。一方対照的にSIRHに関しては脱感作は観察されなかった。SIRHは量依存的にCRHの作用を阻害した。SIRHは1nmで1000nmのCRHを無効にした。結論として、ウナギにおいて、CRHは下垂体細胞レベルで直接的にGHの産生を促すことが分かった。GHとコルチゾルの分泌は代謝やイオン交換のような生理機能の調節で相互作用しうる。本研究からCRHは初期の脊椎動物において変態や浸透圧調節、ストレスや絶食といった様々な減少に関わる内分泌学的軸を協調して働かせる重要な役割を担っていることが推察された。CRHによるGHの効果は一部進化を通して保存されておあり、それは人間においてストレスや絶食、うつなどの生理病理学的状態で見受けられる。
Y S Huang, K Rousseau, M Sbaihi, N L Belle, M Schmitz, S Dufour
Endocrinology 140 1228-1235 (1999)

Abstract
哺乳類において糖質コルチコイドはストレスに関係した生殖機能の阻害効果を別にすれば、Pubertyの開始に重要な役割を果たしていることが知られている。我々はウナギの雌の若齢魚をモデルとして、コルチゾル(F)の生殖腺刺激ホルモン(LH)に対する刺激の可能性を調べた。LHはRIAにより、LHmRNAはDot-blot法により調べた。F処理によin vivo、in vitroの両方で下垂体のLHの増加が認められた。長期間無血清の下垂体細胞の初代培養を行うことで、FのLHに対する直接的な作用も調べた。FはLHの細胞含量をin vitroにおいて量・時間依存的に増加させた。様々な糖質コルチステロイドの能力を計測した結果、Triamcinolone acetonidi > dexamethasone > F >> crtisone, aldesterone であった。このことは糖質コルチコイド特異的なレセプターの存在を示唆するものである。FはLHの産生をLHβ mRNAに選択的に増加させた。(α鎖には影響が見られなかった。)このFのLHに対する影響は下垂体細胞レベルで直接的に行われ、ラットにおけるFのFSHに対する影響を想起させる。本研究では原始的な若齢期の魚を用いており、このことからPubetyの時期のFによる生殖腺刺激ホルモンの正の調節は脊椎動物の初期において生じた可能性があることを示唆するものである。
Y S Huang, K Rousseau, N L Belle, B Vidal, E Burzawa-Gerard, J Marchelidon, S Dufour
Aquaculture 177 73-83 (1999)

Abstract
インスリン様成長因子-Ⅰ(IGF-Ⅰ)はGHの調節を受け主に肝臓で産生される成長因子であり、真骨魚や他の脊椎動物において体成長に調節を仲介していることが知られている。性的に未成熟なウナギを用いて、IGF-ⅠがGHとLHに与える影響を見ることにより、IGF-Ⅰが成長と成熟の相互作用に関わる可能性について調べた。本研究では下垂体の初代培養細胞を用いて実験を行った。他の要因の影響を避けるため、細胞は基盤の培養液(M199)のみで血清は入らない状態にした。細胞および培養液中のGHとLHはRIAにより測定を行った。対照群の細胞は多量のGHの放出を行い、2週間後ではイニシャルの2倍以上の濃度になっていた。このことはこの培養細胞はGHを生産することを示している。IGF-ⅠはGHの放出と生産を量・時間依存的に抑制した。最も効果のあった濃度は10^-9 Mで80%以上の阻害率であった。LHに関してLH産生細胞はGHのそれに比べ1000倍も少なく、2週間の培養におけるLHの放出はごくわずかであった。IGH-ⅠはLHの細胞含有量と放出量を量・時間依存的に増加させた。10^-8 Mで2週間培養する条件で最もLHが産生され、その量は6倍にも達した。IGF-ⅡもIGF-Ⅰと同様にGHの生産を減らし、LHを刺激した。この結果はGFsはGHとLHで逆の働きがあることを示しており、IGF-Ⅰは真骨魚類において成長と成熟(Puberty)に相互作用的に重要な働きがあることが示唆された。
Y S Huang, K Rousseau, N L Belle, B Vidal, E Bruzawa-Gerard, J Marchelidon, S Dufour
Journal of Endocrinology 159 43-52 (1998)

Abstract
インスリン様成長因子(IGF)-1は哺乳類において、成長と成熟のシグナルに関係しうることが示唆されている。ヨーロッパウナギの幼魚をモデルとして、LHの産生に対するIGF-1の効果を調べるため、我々は血清フリーで長期間ウナギの下垂体細胞を初代培養を行った。IGF-1は期間および量依存的にGTHの包含量と放出量の双方を増加させた。IGF-1とIGF-2はほぼ同様の効果を持っていたが、インスリンに関してはその効果は100分の一しかなく、このことはIGF type 1 receptorの存在を意味することを示唆している。その他の成長や代謝に関わる因子、たとえば塩基性繊維芽細胞成長因子(bFGF)や甲状腺ホルモンはGTHの産生に効果は無かった。
IGF-1はGTHを産生する細胞自体を増加させることはなく、LHの増加する要因は細胞の増加では無いことを意味している。IGF-1とSRIH-14の効果を比較した結果、どちらもGHの阻害を行った、しかしIGF-1のみLHの産生を増加させた。このことによりGTH産生細胞に対するIGF-1の効果は成長ホルモン産生細胞によるGHの減少によるものでは無いことが示された。本研究では下垂体に直接的にIGF-1はGTHの産生を促す特異的な効果があることを示した。この原始的な種類での知見はIGF-1は脊椎動物の進化の初期の段階で体成長とPubertyに関係していた可能性を示唆するものである。
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