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回遊や渡りなど、生物の旅に関する論文&研究日誌
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T.R.Halliday

ホルモンと行動
行動に影響を及ぼすすべての因子の中で、ホルモンが最もよく解明されている。
その理由
・体内のホルモンのレベルを正確に測定でき、しかも行動の変化と関連づけることができるから。
・動物にあまり損傷を与えることなく、ホルモンを分泌する内分泌器官を切除できるから。

ホルモンは2つの意味で動機づけの一般要因といえる。
1 ホルモンがふつう行動のいくつかの側面に影響を及ぼすものであるこ と、かつ多くの異なった活動の生起に関与していると考えられる点。
2 ホルモンは割合に長期的な影響を及ぼす点。

*留意点
動機づけに及ぼすホルモンの影響は明らかに内的なものであるが、それらが外部から独立して作用しているのではなく、外からの原因因子との複雑なかたちの相互作用を生じている点。

具体例;ハトの繁殖行動の場合
ハトの雄はの求愛はエストロゲンと黄体ホルモンの分泌を促す。それらは雌が性的に受け入れるような状態をもたらす。それらはまた、造巣や抱卵に必要となる。両親による抱卵は黄体刺激ホルモン(プロラクチン)の分泌を促す。このホルモンは抱卵の維持とハトミルクの分泌に欠かせない。黄体刺激ホルモンの分泌が抱卵により刺激され、かつ抱卵を刺激するということは、行動とその元となる原因因子とのあいだに正のフィードバックがあることを示している。この仕組みにより、抱卵の維持ばかりでなく、ふ化後のハトミルクの分泌もが保証されている。ふ化後にただちにヒナを養う準備が保証される。



内在リズム
ほとんどの動物において、ある種の活動は周期的に生じる。動物は最適な時期にある行動をする。
こうしたリズムは主として外部てがかりとは独立した内在リズムによって制御されている。
例;鳥の渡り
渡り鳥は一定の明暗周期で飼育されていても、1年のうち2回は渡りの時期には、夜になるとケージの中を飛び上がったり羽ばたきをして歩き回ったりする。



筆者によるまとめ
動機づけに関する統一的な理論とか広く受け入れられている理論といったものは無い。その原因のひとつは、動機づけのメカニズムが極めて多様性を持ったものであることに起因する。したがって、様々な研究法を総合し統合することによってはじめて、これらのメカニズムを完全に理解することになるものと思われる。
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