忍者ブログ
回遊や渡りなど、生物の旅に関する論文&研究日誌
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

SR Jeng, WS Yueh, GR Chen, YH Lee, S Dufour, CF Chang
General and Comparative Endocrinology 154 161-173 (2007)

Abstract
ウナギは海洋での回遊までPubertyがブロックされている特殊な生活史を持っている。我々はウナギの生殖腺刺激ホルモンのレセプターの分子データを初めて報告する。細胞外と膜貫通領域を含む全体の3分の2に当たるORFの部分塩基配列を得た。系統学的解析により、二つの生殖腺刺激ホルモンは硬骨魚のFSHRとLHRの二つのクラスターに入ることが分かった。リアルタイムPCRにより、GTHのリガンドとレセプターの発現量を測定した。未成熟な卵黄形成前のウナギでの下垂体のFSH-βとLH-βの転写レベルは似ていた。一方、卵巣でのFSHRはLHRに比べ100~185倍高かった。このことから初期の卵巣の成熟はFSHによって刺激されていることが明らかとなった。SPHによる長期間の処理により、ウナギの成熟をさせたところ、LHは増加し、FSHは抑えられた。卵巣では、FSHR、LHRともに成熟させたウナギで高い値を示した。性ステロイドによる処理により、E2はLH-βの発現量をあげたのに対して、FSH-βではTとE2により発現が抑えられた。一方、FSHR、LHRともにE2とTの影響は認められなかった。このことから、ステロイドのフィードバックは実験的に成熟したウナギで下垂体GTHに関して反対の調節をしているが、GTHのレセプターではその働きがないことが示唆された。結論として、ウナギのGTHに関して初めてその塩基配列、発現動態、調節機構に関する知見を得た。これらはウナギの成熟に関して新しい基盤となるものである。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
フリーエリア
最新CM
最新TB
プロフィール
HN:
Cindy
性別:
男性
職業:
大学院生
自己紹介:
ウナギの降河回遊について研究する毎日
バーコード
ブログ内検索

Copyright © [ Travel biology ] All rights reserved.
Special Template : 忍者ブログでアクセスアップ - Design up blog
Special Thanks : 忍者ブログ
Commercial message : [PR]