回遊や渡りなど、生物の旅に関する論文&研究日誌
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F Daverat, K E Limburg, I Thibault, J-C Shiao, J J Dodson, F Caron, W-N Tzeng, Y Iizuka, H Wickstrom
Marine Ecology Progress Series 308 231-241 (2006)
Abstract
耳石のSr:Ca比を用いてニホンウナギ、ヨーロッパウナギ、アメリカウナギの3種の生活域の利用パターンを調べた。それぞれのウナギの地域を考慮した6地点のデータを利用した。3種類は似たような生活域の利用パターンを示した。すべてのサンプリング地点において、一つの生息域(淡水、汽水、海水)に定着するか、生息域間を移動するかの二つからなっていた。移動形態の一つに一回もしくは二回、淡水域から汽水域へ、もしくは汽水域から淡水域への移動が認められた。淡水と汽水域の季節的な移動は3種すべてで観察された。一回の生活史の変化をしたものは、それは3から5歳の間に行っていた。一度も淡水環境に行かなかったウナギは確認されたが、その割合は少しでも淡水環境に到達したことのあるウナギに比べ少ない割合であった。ウナギはoblgate catadromousであるという従来の知見とは逆に、ウナギはfacultative catadromousとして認識するべきであると考えられる。最も変化の大きかったこととして、どこでどれだけ過ごしたかについての多様性より、その割合であった。高緯度域のウナギは低緯度域にくらべ汽水域に留まることが多かった。生息域利用の多様性は温帯種のウナギに共通する戦略であると考えられ、それは環境による制御をうけていると考えられる。
Marine Ecology Progress Series 308 231-241 (2006)
Abstract
耳石のSr:Ca比を用いてニホンウナギ、ヨーロッパウナギ、アメリカウナギの3種の生活域の利用パターンを調べた。それぞれのウナギの地域を考慮した6地点のデータを利用した。3種類は似たような生活域の利用パターンを示した。すべてのサンプリング地点において、一つの生息域(淡水、汽水、海水)に定着するか、生息域間を移動するかの二つからなっていた。移動形態の一つに一回もしくは二回、淡水域から汽水域へ、もしくは汽水域から淡水域への移動が認められた。淡水と汽水域の季節的な移動は3種すべてで観察された。一回の生活史の変化をしたものは、それは3から5歳の間に行っていた。一度も淡水環境に行かなかったウナギは確認されたが、その割合は少しでも淡水環境に到達したことのあるウナギに比べ少ない割合であった。ウナギはoblgate catadromousであるという従来の知見とは逆に、ウナギはfacultative catadromousとして認識するべきであると考えられる。最も変化の大きかったこととして、どこでどれだけ過ごしたかについての多様性より、その割合であった。高緯度域のウナギは低緯度域にくらべ汽水域に留まることが多かった。生息域利用の多様性は温帯種のウナギに共通する戦略であると考えられ、それは環境による制御をうけていると考えられる。
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