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回遊や渡りなど、生物の旅に関する論文&研究日誌
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Vincent Van Ginneken, Caroline Durif, S.Paul Balm, Ron Boot, Martina W.A. Verstegen, Erik Antonissen, Guido Van Den Thillart
Animal Biology 57 63-77 (2007)

久々に更新します。全く論文を読んでいなかった訳ではないけど、最近は実験づいてました。

今日は、現在行っているウナギの研究の参考になる論文です。


Abstract
黄ウナギから銀ウナギへの移行は‘銀化’と呼ばれ、回遊に先駆けて起こる。我々は、黄ウナギの定着期が春であり、銀ウナギの回遊期は秋であり、8月がそれをまたぐ月であることを確認した。主成分分析(PCA)を行い、ヨーロッパウナギ(Anguilla anguilla L.)における銀化に伴う形態的・生理学的変化を特徴づけた。銀化と眼径サイズのような外部形態、GSIやビテロジェニン(VIT)のような内部形質、リン脂質、FFA、コレステロールのような血液成分とが正の相関を示した。肝指数は銀ウナギと黄ウナギで大差は無かった。一方、体組織(脂肪、タンパク質、乾物)のパラメータは銀ウナギと黄ウナギで大きな差が見られた。さらに、銀化過程に伴い秋にコルチゾルが上昇した。コルチゾルは回遊や成熟のために体にためたエネルギーを代謝させる働きがある。生理的、形態的、内分泌学的パラメータを用いたPCAにより、銀化の進行過程において、過渡期があることが認められ、4月から7月は黄ウナギで定着期であり、8月は過渡期、そして9月から11月は銀ウナギで回遊期であると結論づけた。


感想
たくさんのパラメータを用いて、実験をしている。書いていることは目新しくはない。僕の研究と近く、PCAは使える気がした。僕の論文をさらに生かすためには、PCAとともに、Otolith Microchemistryで回遊履歴を調べ、それらをあわせて考察すると良くなると感じた。
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